みなさんは湿度ってなんだかわかりますか?
当然そんなことは知っているよ!と思われている方はたくさんいると思います。しかし、本当に湿度のことをしっかり理解していますか?この記事を読んで湿度に関して知識を深め、どんな季節も快適に過ごせるようになりましょう!
湿度とは
湿度は、空気の中に水分がどれくらい含まれているかを表す割合のことを示します。空気が水分を含むことができる水分量(飽和水蒸気量)は温度によって決まっていて、実際の空気中の水分量がこれ以上含むことができない状態を湿度100%と言います。なので、湿度100%は水が満たされているという意味ではありません。湿度が高いということは、空気中に多くの水分が含まれていることを意味し、湿度が低いということは、空気中に水分が少ないことを示します。
上記のように空気中に含まれれる水分量をパーセンテージで表したものを相対湿度と言います。
天気予報でよく聞く湿度とは相対湿度のことなんですね!
もう一つ相対湿度の他に湿度を表す指標として絶対湿度というものがあります。これは1kgの空気の中にある水蒸気の量を示したものです。相対湿度がより一般的に使用されますが、特定の科学的、産業的、または技術的な場面では、絶対湿度が必要な場合があります。絶対湿度は、特定の水蒸気量を正確に知りたい場合や比較したい場合に役立ちます。
私も学生時代に絶対湿度のことは勉強していました笑
ここで豆知識として、相対湿度0%の日が記録されている日があるらしく、1971年1月19日に鹿児島県屋久島で、2005年4月9日に岐阜県高山市で観測されたそうです。砂漠と同じような気象条件だそうですね笑。
一方、相対湿度が100%に近い値になることは全然珍しく無いそうで、梅雨の時期や雨が続いている期間にはよく起こりうるそうです。
湿度による影響
高湿度、または低湿度の状態では様々な影響が起こります。また、生物に関して言うとその成分の大部分は水であるため、必然的に湿度はその体や活動に大きな影響となります。私たちに起こる影響としては次のようなことが挙げられます。
体感温度の上昇
一般的に私達の体感温度は、湿度が高いほど暑く(暖かく)感じます。その理由の1つとしては汗の蒸発が妨げられるからです。高湿度の環境では、汗が効果的に蒸発しにくくなります。汗は体温を下げるために分泌されるもので、蒸発する際に熱を奪います。しかし、湿度が高いと周囲の空気が既に水分で飽和しているため、汗が空気中に蒸発しにくくなり、体温を下げる効果が低下します。
汗が蒸発するときに熱が奪われるってピンとこないと思っている方もいると思いますが、例えばアルコールの消毒液がありますよね。あれってなんか冷たく(スースー)感じませんか?でも基本的にアルコール消毒液は常温で置かれています。それなのに冷たく感じる理由はアルコールの揮発性が水よりも高いからです。簡単に言うと水よりも蒸発しやすいということです。なので、アルコール消毒液自体が冷たいのではなく、蒸発によって手のひらの熱が奪われ、冷たく(スースー)感じるという原理です。
そのため湿度が高い状態では汗が蒸発しにくくなるということから、体感温度の上昇に繋がってしまうわけです。
皮膚トラブルの発生
高湿度の環境では、皮膚が湿った状態が続くため、かぶれやかゆみ、湿疹などの皮膚トラブルが発生しやすくなります。
また、上記で説明したとおり汗が蒸発しにくくなってしまうことから、汗がなかなか乾きづらいと言えます。そうしたことから「あせも」の原因にもなってしまいます。
カビや細菌の繁殖
カビや細菌は水分を吸収して成長します。高湿度の環境では水分が多く存在し、微生物が必要な水分が簡単に手に入ってしまいます。また、高湿度の環境は温度が比較的温かい場所に関連しています。温かい気温は微生物の増殖を加速させるため、高湿度と温度が組み合わさると微生物の繁殖に理想的な条件が整ってしまいます。
呼吸器の不快感
高湿度の環境では、空気中の酸素の割合が微量ながら減少し、呼吸がしにくく感じることがあります。特に高齢者や呼吸器の問題を抱える人にとって不快になることがあります。
乾燥肌やひび割れ
高湿度の場合では汗が蒸発しにくくなると先程説明しましたが、低湿度では逆に汗や体の表面の水分が蒸発しやすくなります。これは体感温度を下げる助けをしてくれますが、過度に乾燥していると必要以上の水分を蒸発させてしまい、乾燥肌やひび割れが起こりやすくなってしまいます。
喉の乾燥と咳
低湿度の空気は体の表面上の水分だけでなく、のどや気道をも乾燥させ、咳やのどの痛みを引き起こすことがあります。
静電気の発生
低湿度の環境では静電気が発生しやすくなります。その理由としては絶縁体である空気の中の水分が少なくなるため電気絶縁性が高まることが原因です。絶縁体は電子の流れを制限しにくいため、電荷が物体に蓄積しやすくなります。また、湿度が低いと静電気の放電が起きにくいため、帯電が持続しやすくなり、放電が抑制されていた分がある一定の要因で一気に放電現象が起こり、いわゆる「静電気」として私たちへ襲いかかります。笑
感染症、ウィルス等の増殖
某ウィルスの影響でこの知識は世間により深く広まっていると思いますが、乾燥した環境ではウィルスが生存しやすく、感染症が広がりやすい状況が生まれます。感染症の予防と対策には、湿度の管理、手洗い、マスクの着用、咳やくしゃみのエチケットの遵守などが重要です。特にウィルスが広まりやすい冷暖房が効いた季節や乾燥した季節には、感染対策を強化することが重要です。
快適な湿度とは
先程からずっと高湿度と低湿度の悪影響を説明してきましたが、つまり相対湿度がどれくらいが最適なのかをお伝えします。
ズバリ! 相対湿度40〜60%です!
注意点としては夏だから除湿しなくてはと思い、湿度を40%を切るような除湿をしたり、冬だから加湿をしなくてはと思い、湿度を60%以上まで上げるような加湿をしたりすると、逆に様々な悪影響が起こってしまいます。なので、少し整理して夏と冬で目標にする相対湿度を定めておきましょう。
夏 ・・・ 相対湿度50〜60% 冬 ・・・ 相対湿度40〜50%
この値を目標としていれば私たちは健康で衛生的な生活が送れるでしょう!
まとめ
今回は、湿度とは何かについて解説しました。
今回の記事をまとめると次の通りです。
- 相対湿度とは空気に含まれる水分の割合
- 高湿度、低湿度による悪影響
- 快適に過ごせる相対湿度は40〜60%
以上がまとめとなります。
みなさんがこの記事を読んで、湿度について理解が深まったのなら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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