みなさんは加湿器を持っていますか?または、購入を検討しているという人もいると思います。
しかし加湿器は正しい場所へ設置しないと効果が出ないどころか、健康や環境に悪影響を与える可能性もあります。
今回は、加湿器の効果が最大限発揮できる設置場所について解説します。
また、加湿器を置いてはいけない場所も併せて解説するので、ぜひ加湿器の設置場所を見直し、悪影響がでる前に正しい場所で加湿器を運転させることを心がけましょう!
加湿器の種類
加湿器にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。
種類によって最適な設置場所が違ってくることもあるので、まずは、どのタイプの加湿器を使うかを決めることも重要になってきます。
以下の記事にて加湿器の種類について詳しく解説しているので、もしよかったら見てみてください。
スチーム式とは
水を加熱して蒸気を放出するため、衛生的ですが、消費電力が高いです。
吹き出し口や蒸気が熱くなるので、小さな子どもがいる家庭やペットを飼っている家庭の場合、直接触れることがないように対策をする必要があります。
超音波式とは
静音性が高く、消費電力が低いですが、こまめな掃除が必要です。
コンパクトな製品が数多く発売されている種類ですが、小型な分、大きな空間を十分に加湿することができないので、寝室や狭い範囲だけ加湿したいときに使用すると良いでしょう。
気化式とは
水をフィルターに浸透させて、ファンの風を当てて水を気化させて放出させます。
消費電力が低いですが、フィルターの手入れが必要です。ほかの2つの方式と共通で設置してはいけない場所があるので、そちらについては後述します。
ハイブリッド式とは
複数の加湿方式を組み合わせたもので、
スチーム式と超音波式を組み合わせた「加熱超音波式」と、スチーム式と気化式を組み合わせた「加熱気化式」の2種類があります。
ほかの方式と比べて効率的に加湿できますが、本体の価格が高めです。
加湿器の効果的な設置場所
加湿器の設置場所によって加湿効果が大きく変わってきます。
電気代の節約やトラブルの回避にもつながるので、以下のポイントを参考にしてください。
部屋の中央
空気が巡回しやすい部屋の中央付近に設置することで、部屋全体に均等に湿度を行き渡らせることができます。その際、空気の流れが妨げられないようなスペースに設置すると、より効率的に部屋の隅々まで加湿することができます。
また、なるべく床の上には直接置かないようにしましょう。直接置けるタイプならいいですが、基本的には湿気が部屋の下のほうに溜まってしまうため、可能であれば少し高い場所へ設置するとさらに効果的です。
エアコンの吸入口付近
部屋の中央付近に設置が難しい場合は、エアコンの吸入口付近に置くと、湿った空気がエアコンを通じて部屋全体に拡散されます。
ただし、エアコンの風が直接当たる場所は湿度が正しく検知できなくなってしまうので避けましょう。
エアコンに近すぎてもエアコンに水滴がついてしまい故障の原因になってしまったり、家具や窓にも近づきすぎてしまう場合も腐食や結露の原因となってしまうので、適切な距離をとって設置しましょう。
サーキュレーターの横
サーキュレーターをエアコンの暖気を室内に循環させるために使用している方もいると思います。
その際加湿器を隣に置けば、加湿器から出る水蒸気を暖房の暖かい空気と一緒に室内に行き渡らせることができます。サーキュレーターを使っている人は、その隣が最も効率的な加湿器の置き場所と言えます。
デスクの上
卓上タイプの加湿器の場合は、床の上には置かず、文字通りデスクの上に置きましょう。
吹き出し口は床から70~100cmの高さがベストですので、卓上でなくてもなるべく高い位置に置くようにしましょう。
加湿器を置いてはいけない場所
加湿器を置く場所によっては、効果が減少したり別の問題が発生する場合があるので注意が必要です。以下の場所は避けるようにしましょう。
家具や家電の近く
木製の家具は湿気に弱く、変色や変形、腐食の原因となります。
例えば本棚の一角に設置すると、上の棚板に水蒸気が当たってしまい、その部分だけ腐食、変形してしまいます。加湿自体も部屋全体に行き渡らなくなるのでその付近は避けましょう。
家電も水に弱いので、内部の回路に水滴がついてしまうと故障の原因となるので注意しましょう。
床の上
床に直接置くと、倒してしまったり蒸気が部屋の下のほうに溜まってしまいます。
また、空気は冷たいと下に行く性質があるため、湿度センサーが通常よりも高い湿度として判別してしまう可能性があります。(温度が低くなるほど相対湿度は高くなるため)
出入口や換気扇の近く
ドアや通路の出入口や換気扇の近くは、せっかく加湿をしてもその湿気が換気扇や出入口によって外に逃げてしまうため、効果が減少してしまいます。
壁や窓際、カーテン付近
壁やカーテンのカビや結露の原因になります。
特に窓は外気の影響を受けやすく表面温度が非常に低くなるので、家の中でも結露の発生する量が一番多いとされています。
その理由もありカーテンも窓の結露の影響でカビが発生してしまう可能性もあり、健康被害が出てしまうので十分注意しましょう。
エアコンの対面の壁
おそらく加湿をする際はエアコンで暖房している状況だと思います。
エアコンの風が当たる対面の壁付近に加湿器を設置すると、水蒸気が拡散されにくく、その壁付近に滞ってしまい、湿度の偏りができてしまいます。
また、偏りができてしまうと加湿器は誤作動を起こしてしまう場合もあるので、やはり「効果的な設置場所」で解説した、部屋の中央付近への設置が望ましいです。
書類や本の近く
紙類は水分を吸収し過ぎてしまうとふにゃふにゃになってしまいます。
本や大事な書類などの近くに加湿器を置いて、ダメにしてしまわないようにしましょう。一度ふやけてしまうと乾かしても完全には元に戻らない場合もあります。
【番外編】スチーマーの代わりとして使う
肌の乾燥対策にスチーマーを使っている方もいると思います。そこで加湿器をスチーマーの代わり使ってもいいんじゃないかと思ったことはないでしょうか。
しかし、加湿器は空気中の湿度を上げるためのもので、肌に水蒸気を当てても水の分子が大きくて肌の奥まで届きません。
さらには、肌についた加湿器の水蒸気が蒸発することで、本来肌に含まれていた水分まで一緒に蒸発してしまい。余計に肌が乾燥してしまいます。そのため加湿器をスチーマーの代わりとして使用することはおすすめできません。
効果的な使い方のコツ
加湿器の効果的な置き場所と、置いてはいけない場所が理解できたところで、加湿器を効果的に使うためのコツをいくつか紹介します。
適度な湿度を保つ
湿度が40~60%になるように調整しましょう。
乾燥も悪影響がたくさんありますが、湿度が高すぎてもカビや結露が発生しやすくなったり、不快感が増したりなどのマイナス面もあるので、適度な加湿を心がけましょう。
定期的な掃除
加湿器のタンクやフィルターは定期的に掃除して、清潔に保ちましょう。
特に加湿器は電化製品の中でもメンテナンスの重要度がとても高いと言えます。健康被害につながるので、適切なメンテナンス、定期的な掃除は必ずしましょう。
以下の記事で加湿器のメンテナンスの方法について解説をしていますので、ぜひ見てみてください。
タイマー機能の活用
就寝時などはタイマーを設定して、加湿のしすぎを防ぎましょう。
特に室温が下がると湿度は上がる性質があるので、就寝時に暖房をオフにする場合は、加湿器も運転を停止するか弱運転に切り替えた方が良い場合もあります。
自動調節機能の活用
室内の湿度を検知して自動で加湿量を調節してくれます。
加湿の方式にもよりますが、自動調節してくれる加湿器があれば余計に加湿をしてしまうことがないので安心です。
ただし、前述したように設置場所を考えないと、正しく湿度の検知ができなくなり、自動調節機能がうまく活用できないので注意しましょう。
まとめ
今回は、加湿器の設置場所について解説しました。
改めて、正しい置き場所と間違った置き場所を以下にまとめます。
「正しい置き場所」
「間違った置き場所」
以上の点に注意しながら、みなさんの家の最適な場所に加湿器を置くようにしましょう。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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